焼香・線香の浄土真宗での作法は?西・東・高田・興正派それぞれ解説

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7.浄土真宗独自のマナーは?

出典元:https://www.ac-illust.com/

 

浄土真宗は仏教の他の宗派とは違うルールが数多くあります。

日本では一般的に行われている行事も、浄土真宗では行わないことが多いです。

この章では、他の宗派とどういった点に違いがあるのか、またその理由についても見ていきましょう。

 

7.1 迷信はタブー

浄土真宗では迷信はタブーとされています。

浄土真宗が迷信を否定している理由としては、親鸞の教えには迷信的な要素がないということ、迷信で人は救われず、念仏を唱えることのみによって救われるとの教えからです。

また、迷信には根拠がないということも、否定する理由の一つとなっています。

 

弔事に関することでは、友引の日に葬儀をしてはいけない、四十九日は月を三つまたいではいけない、などの俗説がありますね。

特にそれを信じているわけではないけれど、なんとなく気になるという方はけっこういらっしゃるようです。

しかしこれらが生まれた背景を見てみると、根拠がないと言わざるを得ません。

 

友引は陰暦で見てみると定期的にやってくる日ですから、占いで吉凶を導き出された日などではありません。

また、四十九日が月を三つまたぐというのは、三月(みつき)→身付き→身に付く→始終苦(四十九)が身に付く、ということで、不吉な言葉が連想されるからという理由であり、これもまっとうな根拠があるとは言い難いでしょう。

他にもうるう年に仏壇を購入してはいけない、というものがありますが、昔は陰暦を使用していたため、うるう年には1年が13ヶ月になり、決められた年収では足りなくなりがちでした。

これを戒めるために、高価な仏壇を購入してはいけない、と言われ始めたのだそうです。

 

それと葬儀で配られることのある清め塩ですが、浄土真宗では使用しません。

清め塩は気枯れ(悲しみでエネルギーが枯れてしまっている状態)や死の穢れを祓うと言われ、神道に端を発しているものです。

仏教には直接関係ないことから浄土真宗では清め塩に否定的で、そうした運動を行っている寺院もあります。

 

7.2 冥福を祈らない?

仏式の葬儀で、「ご冥福をお祈りいたします」という言葉はよく聞かれますね。

また、お香典の封筒は、通夜や葬儀では「ご霊前」、四十九日法要を終えると「ご仏前」と使い分けをします。

これは、あの世では七日おきに故人の裁判が行われ、その最終の判決が出るのが四十九日なので、そこでようやく成仏できるとされているからなのです。

しかし浄土真宗では、死後すぐに極楽浄土に行くことができるという教えのため、冥福を祈る必要はありませんし、お通夜からすぐに「ご仏前」の封筒を使います。

 

7.3 お盆は関係ない?

お盆には、迎え火や送り火を灯し、精霊棚になすやきゅうりで作った精霊馬をお供えして、祖先の霊を供養します。

お盆の期間は先祖が家族・子孫の元に戻ってきて、また帰っていくと言われていますね。

しかしこうしたことをする風習は、浄土真宗にはありません。

 

お盆は浄土真宗では、先祖に感謝する日という捉え方をしており、歓喜会と呼ばれ、お寺で法要も行われます。

お盆には地獄の釜の蓋が開き、先祖の霊をお迎えすると言われますが、これでは、死後すぐに極楽浄土に成仏するという浄土真宗の教えとは違ってしまいますね。

 

お盆は、もともとはインドや中国などを通して伝わってきた行事で、仏教や道教、日本の先祖信仰が混じって今の形となったようです。

お盆の由来は、インドの先祖の霊を祀る仏教行事であるウラバンエが転じて「盂蘭盆会」(うらぼんえ)となり、日本に伝わってきたものと言われています。

また、お釈迦様の弟子である目連が、地獄にいる母親を救おうとしてお釈迦様に相談し、その助言を受けて7月15日に僧達に飲食物を施して供養した、という言い伝えが元になっているとも言います。

仏教にまったく関連がないわけではありませんが、浄土真宗では「霊」という観念自体がないので、こうした行事は行わないのです。

 

7.4 般若心経は唱えない?

仏教には大乗仏教と上座部仏教(じょうざぶぶっきょう)がありますが、般若心経は大乗仏教の経典として様々な宗派で用いられています。

ざっくり説明しますと、大乗仏教は厳しい修行を行わない一般大衆も救われるという考え方で、上座部仏教は修行して自分を救うという考え方です。

日本の仏教は大乗仏教で、中でも有名な八宗では、天台宗・真言宗・浄土宗・臨済宗・曹洞宗が般若心経を唱える宗派となっています。

 

浄土真宗で般若心経を唱えないのは、般若心経は仏の智慧をあらわし、理想を説いているからだと言います。

煩悩まみれのままの自分でも救われるというのが浄土真宗の教えですので、般若心経を勉強することはあっても、唱えることはないのです。

 

※上座部仏教は、以前は小乗仏教という名称を使用していましたが、差別的ということで使われなくなってきています。

 

7.5 位牌が仏壇にない?

位牌は、故人の戒名や没年月日、俗名、年齢などを記した木牌で、仏壇に祀られます。

位牌には故人の霊が宿っており、追善供養(家族が故人の冥福を祈り、命日に供養すること)の際に用います。

しかし浄土真宗では位牌を必要とせず、仏壇に置くことはありません。

 

浄土真宗は死後すぐに極楽浄土に行き、生まれ変わるという教えですので、霊が宿ると言われる位牌は、いらない物なのです。

その代わりに故人の俗名や没年月日を記録した過去帳を仏壇に置き、法要の際にも用います。

※浄土真宗でも、高田派では位牌を使用してもよいとされています。

 

7.6 肉食・妻帯OK、髪も伸ばせる?

浄土真宗では肉食・妻帯・蓄髪(髪を伸ばす)が許されている宗派です。

法然・親鸞の時代から同じ考え方であり、親鸞は実際に肉食・妻帯していました。

浄土真宗は南無阿弥陀仏を唱えることで救われるという宗派ですので、修行や座禅、瞑想などの厳しい戒律はなかったのです。

 

他の宗派では肉食・妻帯・蓄髪などは俗世の象徴として禁じていました。

しかし後に明治政府が公に許可を出し、今では僧侶は、これらを自由に行うことができるようになっています。

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