2.臨終から忌明けまでの法要についての基礎知識②
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臨終から忌明けまでに、具体的にどんな法要があるのか、またその法要の意味についても詳しくご説明します。
ただし、裁きの内容の詳細については、ここでご説明するもの以外にも諸説あります。
2-1初七日法要から四七日法要までをご紹介
・初七日法要
亡くなった日を含めて7日目に行われる法要ですが、近年では繰り上げて葬儀・告別式と同じ日に行われることが多いです。
「泰広王(しんこうおう)」が生前の殺生について調べます。
故人が決められた三途の川の場所を正直に渡っているかをチェックされるため、遺族は故人が無事に三途の川を渡ることができるように祈ります。
・二七日(ふたなのか)法要
14日目に行われます。
「初江王(しょごうおう)」が生前に、動物や虫などに対して無益な殺生をしていないかを調べます。
遺族は故人の殺生行為に対する減罪を願います。
・三七日(みなのか)法要
21日目に行われます。
「宋帝王(そうたいおう)」が生前の不貞行為について調べます。
遺族は、故人の邪淫に対する減罪を願います。
・四七日(よなのか)法要
28日目に行われます。
「五官王(ごかんおう)」が、故人が生前に嘘をついてないか調べます。
裁判の中で嘘をついても、必ずばれて罪が重くなると言われています。
遺族は故人の言動に対する減罪を願って供養します。
上記の中では、初七日法要が友人・知人を招いて比較的しっかりと行う法要になります。
その他については、遺族や親族のみで行うことが多いです。
2-2五七日法要から四十九日法要までをご紹介
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・五七日(いつなのか)法要
35日目に行われます。
「閻魔大王」が水晶の鏡に生前の罪状を映し出しながら、これまでの裁判と、その時の故人の態度や反省の有無などを総合的に判断し裁きます。
遺族は故人の全ての悪行に対する減罪をお祈りします。
宗派によっては、この日が忌明けとなるところもあります。
・六七日(むなのか)法要
42日目に行われます。
「変成王(へんじょうおう)」が来世に生まれ変わる場合の場所や条件を決めます。
遺族は故人の全ての悪行に対する減罪をお祈りします。
・七七日(なななのか)法要
四十九日法要と同義で、49日目に行われます。
「泰山王(たいせんおう)」が六道の中から故人の行く先を選び、極楽浄土に行けるかどうかの判定が下されます。
この日をもって裁判が終わり、忌明けとなります。
五七日と六七日は内輪で小規模に行いますが、七七日(四十九日)は僧侶を招いてしっかりと法要を行うことが一般的です。
また、浄土真宗など、往生即成仏(浄土へ往生するとともに仏となる)の考えがあっても、故人のためではなく、遺族が教えを聞く場であるとして法要を行うことがあります。
2-3四七日法要では、遺族だけで供養することが一般的
近年では、初七日法要と、忌明けとなる四十九日の法要のみを行うケースが増えており、二七日から六七日は、僧侶の読経や焼香については省かれるのが通例です。
そのため、四七日法要も、僧侶を招いての読経は省略され、特に外から人は呼ばずに遺族だけで供養するのが一般的です。
ただし、お寺にお願いをすれば、自宅に来ていただいて中陰法要をつとめてもらえます。
地域の慣習や遺族の考え方によって、四七日法要のあり方は様々ですので、どのように法要を行っていきたいのかを遺族でよく話し合って決めましょう。
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